2026-05-25 · 12min READ
Claude Code を使って薬剤師向けゲームを作った話
個人開発こそ Claude Code を活用すべき。激薬連打を3週間で作る過程で使った、要件定義・実装・サブエージェントの3レイヤー活用法を具体的にまとめました。
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Claude Code を使って薬剤師向けゲームを作った話
こんにちは、しばやま(@shibayama_wks)です。
2026年5月、薬剤師・薬学生のための薬名タイピングゲーム『激薬連打(げきやくれんだ)』を、約3週間で開発しました。ベータ版は 5/30(土)10:00 にリリース予定です。
この3週間、開発を支えてくれたのは Claude Code でした。
今日は、Claude Code を個人開発でどう活用したかを、具体的に書いていきます。
🎮 激薬連打 LP: https://gekiyaku-renda.com/ ※ PCブラウザ専用です(モバイル非対応)
なぜこの記事を書くか:個人開発こそ Claude Code を活用すべき
個人開発こそ、Claude Code を全力で活用すべきだと思っています。
個人開発は1人で全領域を担当します。苦手な領域が必ず生まれますが、Claude Code がそこを補ってくれる。結果、個人でできることの範囲が桁違いに広がります。
Claude Code が個人開発で果たしてくれる役割は、たとえばこんな感じです。
- 質問相手(分からないことを聞ける)
- コーディングの並走者(コードを書く)
- レビュアー(品質・セキュリティのチェック)
- インフラ専門家(設定方法を教えてくれる)
- 競合分析者(リサーチを任せられる)
- マインドマップの壁打ち相手(設計判断の整理)
これらすべてを、1人で持てる時代になったわけです。
実際、私自身、3週間で個人開発を完走できたのは、Claude Code に何度も助けられたからです。
ここから、その活用法を具体的に書いていきます。
活用の全体像:3つのレイヤー
私の場合、Claude Code の使い方は大きく3つに分かれていました。
- 質問の相手:要件定義・設計・インフラ等で「分からないこと」を聞く
- 実装の並走者:コーディング中に Claude Code とペアプログラミング感覚で進める
- 自動化の駒:サブエージェントで定型業務を切り出す
順に書きます。
レイヤー1:要件定義・設計フェーズの「質問相手」
要件定義は自分主導、マインドマップで整理
要件定義は、基本的に自分主導で進めました。
最初にやったのは、XMind でマインドマップを書くこと。
「激薬連打」の中心ノードから:
- ターゲットユーザー(薬剤師・薬学生)
- 提供したい体験(寿司打のような爽快感)
- 必須機能(3モード、スコア、ハイスコア記録)
- やらないこと(モバイル対応、複雑な会員機能)
- リリース後の拡張候補(プレミアム機能、マルチプレイ等)
ブランチを伸ばしていく形で、頭の中を整理しました。
このマインドマップ作成中に、迷ったところを Claude Code に質問する、という形でした。
「『過去の自分を救う』というコンセプトのサービスで、ターゲットを薬剤師に絞るべきか?それとも薬学生も含めるか?」
「最低限の機能とは何か?何を v0.1 に入れて、何を v0.2 に回すべきか?」
こういう判断系の質問に、Claude Code はかなり的確に答えてくれます。ただし、最終判断は自分。Claude Code は判断材料を出してくれるけど、決めるのは自分のミッションでした。
設計:自分の考えを細かく伝える
設計フェーズでは、自分の頭の中の設計を、Claude Code に細かく伝えることを意識しました。
「こういう画面構成にしたい」「こういうデータ構造にしたい」「こういうユーザー体験にしたい」を、できるだけ言語化して伝える。
そうすると Claude Code は「じゃあ、こういう実装パターンが適しそう」と提案してくれます。
伝え方が雑だと、提案も雑になる。インプットの質が、アウトプットの質を決める、というのを毎日実感していました。
競合分析は Claude Code に任せた
設計の一部として、競合タイピングゲームの仕様分析を Claude Code に依頼しました。
具体的な指示はシンプル:
「寿司打の仕様を分析せよ」
これだけで、Claude Code はゲーム性、入力判定の仕組み、難易度設計、スコア計算、効果音のタイミング、画面構成…と、構造的に分析を出力してくれます。
その分析結果を、激薬連打の設計に取り込んでいきました。
「面白さは分解できる」というのは、Claude Code に競合分析させた経験から得た学びでもあります。
インフラ設計:全方位的に質問しまくった
私が一番 Claude Code に頼ったのは、インフラ設計の部分です。
具体的には:
- ドメイン取得(Cloudflare Registrar)
- Vercel と Cloudflare DNS の連携
- 独自ドメインへの切替手順
- Supabase の RLS(Row Level Security)設定
- Resend を使ったメール送信インフラ
- ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)
- アクセス解析(Vercel Analytics + GA4)の導入
これらは、私の専門領域(PHP/Laravel + Web系)から離れている部分です。「わからないことを、わからないまま放置すると詰む」領域。
ここで Claude Code に全方位的に質問しまくりました。
「ドメインを Cloudflare で取得した。Vercel に独自ドメインを設定したい。手順は?」
「Resend のドメイン認証で SPF と DKIM のレコードを追加した。これで正しい?」
「Supabase の subscribers テーブルに RLS を設定したい。匿名insertは許可、SELECTは禁止にしたい。SQLを教えて」
こういう質問を、その都度投げて、その都度教えてもらいながら進めました。
「ここで Claude Code がいなかったら詰んでいた」と、本気で思っています。インフラはネット上の情報が断片的で、初学者には組み立てが難しい。Claude Code は「今のあなたの状況に合った答え」を、文脈を踏まえて提示してくれます。
レイヤー2:実装の並走
CLAUDE.md にプロジェクトの前提を書く
激薬連打のリポジトリのルートには、CLAUDE.md ファイルを置いています。
中身は:
- プロジェクト概要(薬剤師向けタイピングゲーム)
- 技術スタック(Next.js 16、React 19、TypeScript 5、Tailwind v4、Supabase、Vercel、pnpm)
- ディレクトリ構成
- 開発コマンド
- コーディング規約・参照ルール
- プロジェクト固有の留意点
これを置いておくと、Claude Code は毎回このファイルを読むので、プロジェクトの前提を踏まえた回答が得られます。
「Next.js のルーターを使ってください」と毎回伝えなくても、CLAUDE.md を見て App Router 前提で答えてくれる、という感じ。
ECC プラグインで TypeScript コーディング規約を統一
プロジェクトでは、ECC(everything-claude-code)プラグインの rules を採用しました。
ECC プラグインのリポジトリ: https://github.com/affaan-m/everything-claude-code
このプラグインは、Claude Code 用のルール集・スキル・サブエージェント等をまとめた公開リポジトリです。
私が特に活用しているのは「TypeScript コーディング規約」のルール。
CLAUDE.md からこの規約を参照させることで、Claude Code が書くコードが、自動的にコーディング規約に準拠するようになります。
- 共通コーディングスタイル: @.claude/rules/ecc/common/coding-style.md
- TypeScript コーディングスタイル: @.claude/rules/ecc/typescript/coding-style.md
- 共通パターン: @.claude/rules/ecc/common/patterns.md
- TypeScript パターン: @.claude/rules/ecc/typescript/patterns.md
- セキュリティ: @.claude/rules/ecc/common/security.md
- TypeScript セキュリティ: @.claude/rules/ecc/typescript/security.md
CLAUDE.md にこの参照を書いておくだけで、毎回「型を厳密に書いて」「any 使わないで」と指示する必要がなくなる。これは個人開発でかなり効きました。
レイヤー3:サブエージェントによる自動化
サブエージェントは、Claude Code に「特定の役割を持たせた小さな AI」を呼び出せる機能です。
激薬連打では、7つのサブエージェントを導入しました。
- architect-reviewer
- code-reviewer
- data-scientist
- docs-writer
- marketing-writer
- security-auditor
- test-runner
このうち、3週間の実際の開発でよく使ったのは3つです。
よく使ったサブエージェント
1. code-reviewer
実装したコードを「第三者目線でレビューしてくれ」と頼むサブエージェント。
- 実装直後に呼んでレビュー
- バグや改善点を指摘
- セキュリティ視点・パフォーマンス視点も含まれる
「自分で書いたコードのレビュー」って、孤独な個人開発では絶対やらないんですよね。サブエージェントが代わりにやってくれるだけで、品質が一段上がります。
2. test-runner
テストを実行して、結果を判定・修正提案までやってくれるサブエージェント。
- テスト書く → 実行 → 失敗箇所を分析 → 修正案
- このサイクルが半自動化される
個人開発でテストを書く文化が薄かったんですが、サブエージェントがいると「書いて損はない」と思えるようになりました。
3. security-auditor
セキュリティ観点でコードや設定をチェックしてくれるサブエージェント。
- Supabase の RLS 設定が正しいか
- 環境変数の扱いが適切か
- XSS / CSRF の対策
個人開発で一番見落としがちなのが、このセキュリティ周りです。「サブエージェントに毎回チェックさせる」だけで、無自覚な穴を埋められます。
あまり使わなかったサブエージェント
正直に書いておくと、残りの4つ(architect-reviewer、data-scientist、docs-writer、marketing-writer)は、今回の開発ではあまり活躍しませんでした。
理由はそれぞれありますが、
- architect-reviewer: 個人開発で大規模アーキテクチャを問う場面が少なかった
- data-scientist: データ分析する段階に達していなかった(リリース後の用途)
- docs-writer: 公開ドキュメントを書くフェーズじゃなかった
- marketing-writer: LP コピーを書く時、Claude Code 本体と直接やった方が早かった
これらも「いざという時のため」に導入しておく価値はあると思います。リリース後、データ分析や追加機能ドキュメント執筆では出番が来そう。
私が一番伝えたいこと
最後に、この記事で一番伝えたいことを書きます。
個人開発こそ、Claude Code を活用すべきです。
理由は最初に書いた通り。
私自身、フロントエンドが本職ではなく、インフラも得意分野ではありませんでした。
それでも約3週間で本番リリースまで持ってこられたのは、Claude Code にいろんな役割を担ってもらえたからです。
質問相手、コーディングの並走者、レビュアー、インフラの先生、競合の分析役…。これら全部を、人を雇って揃えたら相当なコストになります。それを個人で持てる時代になったのが、Claude Code の最大の価値だと思います。
締め
「Claude Code、気になるけど踏み切れない」と思っている方がいたら、ぜひ一度試してみてください。
個人開発を考えている方なら、間違いなくゲームチェンジャーになります。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
開発中のサービス『激薬連打』
この記事の主役、『激薬連打(げきやくれんだ)』は、薬剤師・薬学生のための薬名タイピングゲームです。
2026年5月30日(土)10:00、ベータ版をリリース予定です。
過去の自分のような薬学生・新人薬剤師に届けるサービスとして作りました。
サービスの詳細は、LP からご覧いただけます。
👉 激薬連打 LP はこちら: https://gekiyaku-renda.com/ ※ PCブラウザ専用です(モバイル非対応)
しばやま (@shibayama_wks)
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